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嵐のLove so sweetが名曲だということについて

嵐のシングル曲Love so sweet2007年2月発売

TBS系のドラマ 花より男子2 の主題歌に使われた曲です。ドラマの大ヒットもありこの曲もオリコンのシングルチャートで年間4位を獲得しました(F4とつくしがグルグル回ってるOPが懐かしい)。現在に至るまで嵐の曲の中でも広範な知名度を誇る代表曲の一つだと思います。数年前に午後の紅茶のCMソングに起用されたこともありました。

この曲に関して、今回は歌詞以外で少し思うことを綴ろうかと思います。

まずリリースのタイミング、2005年にスマッシュヒットしたTBSドラマ花より男子とその主題歌WISH、このヒットを受けて制作されたドラマがリターンズであったことは疑いの余地もありません。絶対にヒットする、させなきゃまずい、そんなドラマです。

そしてそんなドラマの主題歌ですから当然外せない、ここで外していたら今の嵐はないと思います。このタイミングで出したのが当曲、はっきり言って出来すぎなまでに外さなかったと思います。80点でもヒットしたかもしれないところに200点の曲が出てきた、振り返ればそのくらいの作品を、外せないタイミングで出してきました。

花より男子2主題歌Love so sweetを2007年にリリース」

この事実があまりにも大きく、そして出てきた曲が抜群によく、実際に売れたという流れが美しく強い。

 

次に曲調、はっきり言って嵐のシングルの中であまり多くない曲調だと思います。特にLove so sweet以前の嵐のシングルではキュートでポップな売れ線の王道青春ラブソングは少なくともA面には皆無と言ってもいい気がします。B面やアルバム曲にいるとちょっといいなあと思わせる曲を磨きに磨いてついにA面に持ってきた、そんなイメージ。逆に後年のLove RainbowやBittersweetあたりと比べるとバンドサウンドメインなのが印象的です。この音がまた青春っぽくエモい(エモさだけで言えばピカダブあたりが最強だと思いますが、あれは最高にエモい、なんのタメの曲かとか、背景まで含めて)んですよね、大人になりきらないみずみずしさがぎゅっと詰まってます。

 

そして、特定の楽器が大きく目立つことがないのに楽器の存在を随所で感じさせてくる音使いがとても好きです。

うっすら流れている高温のシンセサイザーの音や多用されるカスタネット、軽快ながら締めるところで低音も決まるドラム、キラキラした音を与えるピアノとギター、Cメロ松本君のソロパート前なんか顕著です(ここのダンス可愛いですよね)、そしてこの曲の最大の功労者はベースじゃないでしょうか。アウトロ以外ほとんど目立たないのですけどこのベースが合間を埋め、低音を支え、曲に緩急をつけ続けている、そこまで言っても過言ではないスーパープレイ。

 

是非イヤホン、ヘッドホン、低音が響くスピーカーでベースの音に耳を澄ましてみてください。曲の流れに乗っていて癖の強い主張をしてくるわけではないのに、確実に自らが流れを作っている最高のベースがいます。隙間が空きそうなところを全部埋めてくれるので、Love so sweetは退屈な部分が生じません。特にwow wow wow yeah yeah yeahの繰り返し部分は下手すると退屈になりそうなものですが、それを感じさせない強いベースのチカラが確かにあります。

更に言えばアウトロのwow wow wow yeah yeah yeahの合間に大野ソロが入ったあと、それを追うように激しくうねるベースの旋律、ここが最高で、ここがあることでこの曲がただのアイドルの曲から一つレベルアップしているようにさえ考えられます。

まず、みんなで歌ってる繰り返しの間にソロの声を入れてくるのが素敵なのですが、大野君の声を置き去りにしないで楽器がついてくることでアウトロまで曲自体もただの繰り返しじゃないのを感じます。

 

ドラマ主題歌としての華々しい数字、恋が始まるとも形容されるキレイなイントロ、ライブでのパフォーマンスの盛り上がり、とにかく素晴らしい曲なのは間違いないのですが、一曲通して退屈させない、間違いなく曲自体がマスターピース級の名曲です、この名曲だからこそ嵐の盛り上げが完璧にハマるんだと思います。聞き飽きたといわずに、たもには細部まで味わってあげてください。