一歩一歩連鎖反応

音楽、映像、アイドル

山内瑞葵主演舞台「いわかける!」観劇

葉山です

 

今日は2月17-20日の4日間で上演されてた

舞台「いわかける!」見てきていましたので軽く感想を。

 

 

本作はコミック原作、アニメ化もされた作品の実写舞台ですね、

オールキャストAKB48メンバー、主演は山内瑞葵さんでした。

アイドルの舞台でありながら、

演出やステージ構成などなど所謂2.5次元的な雰囲気。

日替わりでキャストが変わるゲスト枠があり、

そこもAKBメンバーが入っていました。

なお、私が観劇したのは18日の昼夜2公演、

ゲストで昼は小栗有以さん夜は西川怜さんが登場。

 

主題歌がアニメから続投していたり

アニメの製作委員会がクレジットされてたりする点からは

アニメのチームから話があったのかなあと思いました。

終演後は出演するAKB48メンバーによる数曲のミニライブ、

舞台の空間なのかアイドルの空間なのか分からなくなる時間ですが、

アイドルの輝きはアイドルの輝きで皆さん切り替えはばっちりでした。

(この時間はペンライトを使ってもいいとのアナウンスありました)

山内瑞葵さん以外は演劇経験の少ない方も

多かったですが、こういうステージも面白い試みではないでしょうか。

AKBに作品を託してくださったアニメのチーム、原作者様に感謝します

 

舞台装置で半透明スクリーンを使った演出が印象的でした。

ステージ前方に半透明スクリーンを用意し、

ここに演出用の映像を投影、これによって

映像が演者や舞台装置と合成して見えるという仕組みですが

3DCGを生の劇場で効果的に使用する装置として効果的に使用していました。

 

2013年の紅白歌合戦で嵐のステージに使用されたものが近いと思うのですが、

劇中で半透明スクリーンを上げたり下げたりしてこの演出を多用、

漫画的、アニメ的な表現を舞台でも実現しました。

スクリーン使用中はどうしてもステージが見えにくくなってしまいますが、

映像の演出を使わないときはスクリーンを上げて長台詞の語りのシーンなどでは

クリアなステージを見れるように上手に使われていました。

 

 

お話しの方は

「パズルゲームの天才女子と

スポーツクライミングとの

運命的出会いから始まる仲間との奮闘劇!!」

(公演DVDのフライヤーより借用)

となっています。

概ね原作、アニメを素直に反映した作劇といっていいのかな、

主人公は上記のパズルゲームの天才女子「笠原好」、

彼女を中心として、スポーツクライミングに励む

女子高校生たちを描いた作品です。

 

作劇、時間の都合上、主人公の登場シーン、セリフが

他の登場人物と比べてかなり多くなっていましたが、

登場キャストそれぞれに見せ場が与えられていた点は

アイドルの舞台的にも嬉しいところです。

漫画原作なだけあって主人公はじめ癖の強い登場人物が多く、

作中の各用語の説明も足早な舞台でしたが、

キャスティングの妙と熱演、作劇、演出の分かりやすさで

見やすく、楽しく作られていたなあと思います。

正直に言って見る前に予想していた以上にエンタメ性は高かったです。

 

この舞台は主演以外のキャストが少なくないだけあって

他のキャスト、特に好ちゃんの通う花宮女子高校以外の

登場人物は持ち場持ち場で登場する傾向が強かったです。

こうなると主人公は主人公である特別な理由を示しながらも

物語、世界観へのガイド役を兼ねないといけません。

笠原好ちゃんはパズルゲームの天才でありながら

ライミングに関しては初心者という設定の主人公ですが、

作品の世界観を観客と一緒に受け入れつつ、

自然な感情の運びでスムーズに起承転結を回す

といった役割が一度に求められていたかなと思います。

 

この主役の笠原好ちゃんを山内瑞葵さんが好演、

悪く転がればリアリティが薄くなりそうな題材でしたが、

主人公が主人公である特別性を表現しながらも

観客を舞台の世界観に連れ込み、

ステージを生きた空間にする見事な主演でした。

なお、ずっきーこと山内瑞葵さんは今作が演劇キャリア初主演、

子役からAKB48に加入して昨年20歳になった彼女の晴れ舞台、

しっかりとこの目に焼き付けてきました。

 

素敵なエンタメをありがとうございました。